連休中にサーフィンに湘南へ。
風が強く、波は崩れていてコンディションはイマイチ。
それでも海に浸かると、日常を忘れ流れさせてくれる。
いやなことがあったり、ストレスが溜まっているでなくとも
自然にみを委ね、頭を自由にする。
定期的に頭をニュートラルにすることは、
とくに創造的な作業をする場合にとても効果的だと思う。
現代アーティストの杉本博司さんが
「神も仏も去ってしまった現代に取り残されれた私にとって、
その対象がかろうじてあるとすれば、それは私の意識の源である、
あの海景なのだ。」と語っている。
杉本博司「海景」 この作品はU2のジャケットに使用されている。
杉本博司「海景」
人は意識を獲得し、知恵を身につけ、火を扱い、衣食住を高度に発達させ
安定的な繁殖を可能にし、数を増やし続けた。
幾万年にも及ぶ進化の過程は私たちの体に記憶されている。
海に浸かり、潮風を浴び、彼方の水平線を望み、境に海と大空の眺める
日は動き、大気は刻々と変化する。とくに、日の出、日の入りは例えようもないほど美しい。
波のリズムに、潮の満ち引きには自然と波長があう。
遠い祖先が、仮にすでに意識を獲得していたとしても
はじめて海を目にしたときに、さらに意識が飛躍的に覚醒したのではないかと思う。
そういう意味でこの景色「海景」が、
人に根源的な意識を芽生えさせるきっかけになったのではないだろうか。
人は進化を続け、それと同じように他の生物も進化し、
とりまく環境、目にする景色も大きく変わった。
それでも、意識を獲得したいにしえの人々が目にした景色「海景」は
今、わたしが目にする景色とさしてと変わらないものなのであったのではないか。
それゆえ幾万年の祖先と現代をつなぐ、この景色「海景」が
杉本さんが言う「意識の源」であるとわたしも強く感じる。
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