ピラティス

ピラティスとは

ピラティスの歴史と背景

ピラティスとは、ドイツ人のJoseph.H.Pilates(ジョセフ・ピラティス)氏により100年ほど前につくられたトレーニングメソッドです。第一次世界大戦中の負傷兵のリハビリとして行われていたことが始まりといわれています。寝たまま運動できるようにと、ベッドを改造して作られたのが現代のピラティスマシンの原型です。

ピラティスと呼ばれるようになったのは後のことで、当時はコントロロジー(コントロールの学問)と呼ばれていました。幼いころ病弱だったジョセフ・ピラティス氏が、そのコンプレックスを克服しようと、自らの身体を鍛えることに興味を持ち、日々実践していた様々な運動がコントロロジーの原点です。

なんとなく柔軟性が高い人や女性のものといったイメージが大きいピラティスですが、ルーツは実にシンプルで、“本来の健全な身体を取り戻す”ということがそのコンセプトでした。ドイツから亡命したジョセフ・ピラティス氏は、アメリカNYにてスタジオをオープン。彼のスタジオがあった同じ建物内にダンススタジオが入っていたこともあり、徐々にダンサー達がスタジオに通い始めるようになります。また、戦後で豊かではない時代に、身体のメンテナンスにお金や時間を投じる人が少なかった中、ピラティスに興味を示したのはダンサーだけだったとも言われています。このような背景があり、ピラティスの歴史はダンサーと共に歩んでいくことになります。

また、NYという狭い居住環境でも運動できるようにと開発されたマシンの一つがピラティスチェア。実際に日常生活で使っていたソファを改造して作ったと言われています。その他にも酒樽にインスピレーションを受けてバレルを作るなど、発想力や創造力に大変たけていたことが想像できます。

現代ではフィットネスとしてのピラティス、理学療法としてのピラティス、そして多くのアスリートのトレーニングとして注目され、様々な分野で浸透し始めているピラティスですが、ジョセフ・ピラティス氏の著書によると、『コントロロジーとは体・心・精神の完全なコーディネーションを目指すこと』と記されています。つまり、ピラティスとは全ての現代人がより健康でより快適に生きるために必要な、人としての最も基盤となる部分を整えるためのメソッドなのかもしれません。

ピララティスはどんな方にオススメ?

  • 姿勢改善
  • 体幹の強化
  • スポーツやダンス・バレエなどの怪我予防、パフォーマンスアップ
  • 肩こり、腰痛、膝痛などの改善
  • 怪我のリハビリ
  • スタイルアップ
  • 体力の向上
  • 睡眠の質の向上

リハビリから始まったということもあり、関節に必要以上の負担をかけずに無理なく身体を整えることができ、性別・年齢や運動経験を問いません。日常の癖を正し、身体をより機能的に使っていくことから、『カラダの再教育』とも呼ばれています。姿勢を保持する身体の中の小さな筋肉(インナーマッスル)から、運動に必要な表面の大きな筋肉(アウターマッスル)まで、バランスよく鍛えていくことができます。また、呼吸とともに運動していくことで、自律神経のバランスを整え、より快適な日常や睡眠を促します。スポーツやダンス・バレエなどをされる方には、怪我の予防やパフォーマンスの向上が期待できます。

アランチャのピラティスとは

  • ピラティスやマスターストレッチをベースとしながら、様々なツールや自重トレーニングなど幅広いトレーニングメソッドを提供。
  • マンツーマン(パーソナルトレーニング)でじっくり丁寧に。
  • 個性的なトレーナー陣が、様々な角度からアプローチすることでトレーニングがマンネリ化させません!
  • 毎年、海外研修を実施してトレーナーのスキルアップを欠かしません。
  • 資格コースや、各種セミナーの開催などより専門的な技術や知識も豊富。
  • アットホームで明るく開放的な雰囲気。
  • プロのアスリートやバレエダンサー、ジュニア、ご高齢の方、産前産後のママ、運動愛好家、トレーナーインストラクターなど様々なフィールドやステージの方に対応できるトレーナーのスキル。

ピラティスの代表的なムーブメント

マットピラティス

1.ロールアップ

コアを強化し、背骨をしなやかに

椎骨一つ一つをコントロールしながらゆっくりと動かすため、表面の大きな筋肉だけでなく、身体を安定させコントロールする姿勢保持の筋肉も使っていきます。身体を丸める動きですが、猫背のように身体をつぶして丸くするのではなく、関節のスペースを引き伸ばしながらコントロールして丸めていくことが大切です。また、背骨だけでなく足や腕も体幹とつなげて意識して使っていくことでより質のよい動きとなります。

2.スワン

丸まりがちな背骨を引き伸ばし、胸を開いて美しい背中をつくる

背骨を反らしていく動きですが、動きにくくなっている胸椎はしっかり可動をだし、負担のかかりやすい腰椎は縮めすぎないようしっかり腹筋で安定させて行うことが大切です。
また、床をしっかりと押す腕や肩甲骨周りの筋肉、骨盤を安定させるために足を引き伸ばして使う臀部や足の意識もポイントとなります。

3.スパインツイスト

背骨を回旋し、身体の軸を整え安定させる

捻る動作を得意とする胸椎や頸椎を機能的に動かすことで、肩や腰のトラブルを予防することができます。また、身体の中心軸を整え、速い動きに対してもぶれない身体をつくります。くびれをつくりたい方にも有効です。

マシンピラティス【リフォーマー】

1.フットワーク

背骨の引き伸ばしとコアの強化。足のアライメント調整と強化。

スプリングの抵抗を利用し、寝たままスクワットをするムーブメント。関節に不要なストレスをかけずに、股関節、膝、足首を強化することができます。コアを使い正しいアライメントで運動することで、足からコアや背骨への連動が生まれ、きれいな立ち姿勢へと導きます。また、大きな足の筋肉を使うことで全身の血流を促すことができます。

2.ロングストレッチ

コアの安定と強化

不安定下で身体を支えることで、表面の大きな筋肉だけでなく、関節を安定させる身体の中の筋肉にもしっかり働きかけることができます。また、スプリングの強度を強くすればパワーをつけたい方に、弱くすればコントロール力を高めたい方にアプローチすることができ、目的に応じて様々な方のトレーニングが可能です。

マシンピラティス【トラペツテーブル】

1.プッシュスルー

コアを使って背骨の動きをコントロールする。肩甲帯から腕のアライメントを改善する。

コアの動員により、脊柱を引き伸ばしコントロールしていきます。また、背部の広がりを促すことで、呼吸機能の回復も期待できます。腕の力ではなく、体幹の力でバーをコントロールすることで、肩甲骨や腕のアライメントが整い、肩こりの改善なども期待できます。

2.マジシャン

体幹やハムストリングス強化し、美しい姿勢や足を作ります。

コアと脚との連動をつくることで、長時間の立ち仕事などでも疲れにくい身体、スムースな歩行などをサポートします。また、空中での体幹の安定が必要なスポーツやダンスなどをされる方などにも有効なトレーニングです。