ダンス

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ダンスのためのトレーニングとは

ダンスのためのトレーニングとは、本来持っている身体の能力を最大限に引き出し、踊れる身体の土台をつくること、そして繰り返しの動作で見についてしまった身体の癖を修正し、痛みや怪我の原因を根本から見直していくことです。より高く脚をあげたい、軸を安定させたいといったパフォーマンスアップのためには強くしなやかで伸びのある筋肉、そして正しい骨のアライメントが必要となります。怪我や痛みのないよりよいダンスライフのためにも、適切なトレーニング方法を知り、使える身体、長く踊れる身体を手にいれていきましょう。

マスターストレッチを取り入れることで

  • 「Stretch(柔軟性)」「Lengthening(伸び)」「Strength(強さ)」の向上
  • 関節可動域を広げる(足首や股関節など)
  • しなやかでシャープな筋肉の形成
  • 床反力と引上げの意識の向上
  • バランス力の向上、軸の安定
  • 足底の強化
  • しなやかな背骨の動きの向上
  • 怪我の予防

ロベルト・ボッレ専任トレーナー ピノ・カルボーネ氏によって考案されたトレーニングメソッド「マスターストレッチ」。

不安定な形状の靴底で行う立位でのトレーニングは、特に足底の固有受容器や筋肉群に働きかけ、バランス力の向上や軸の安定に大変有効です。

また、ダンスには柔軟性が必要ですが、普段のストレッチは本当に有効なのでしょうか。やみくもにストレッチをするのではなく、関節のポジションを整えながらワークしていくことで、普段伸ばせていない(使えていない)個所をしっかりストレッチし、逆に伸ばし過ぎて機能しにくくなっている個所には、刺激を与えて強化していきます。

そして、足から背骨、腕へと動きを連動させていくことで、全身の協調性がうまれ、無駄のない美しい動きを実現します。

また、フロアのワークでは、片足2キロというマスターストレッチをコントロールするコアの強さが要求されるため、柔らかいだけでなく強くしなやかな筋肉を育ててくれるのです。

マスターストレッチはこんな方にオススメ!

  • 軸が安定しない
  • →足から体幹へのつながりを強化し、無駄のない機能的なポジションでバランス力を高めます

  • 柔軟性をあげたい
  • →本体の関節可動域を引き出しながらストレッチすることで、効率的に柔軟性を向上させます

  • 関節の可動域をあげたい
  • →マスターストレッチが正しい骨のポジションへと導いてくれるため、最大の関節可動域が引き出されます

  • 足底(ポワント)を強化したい
  • →不安定下でのワークやマスターストレッチの重みが足裏を刺激し、しっかり足底の筋肉を強化します

  • 怪我の経験がある。膝や股関節や腰に痛みがある。
  • →怪我や痛みを起こしてしまった身体の使い方の癖を根本から見直し、修正します

  • ターンアウトできない
  • →骨盤と股関節を適切なポジションに整えながらトレーニングをするため、効率的にターンアウトを強化することができます

  • 効果的な筋トレができていない(どのようなトレーニングをしてよいかわからない)
  • →ダンスの動きに近いムーブメントも多数あるので、効果を実感しやすく普段のレッスンにも取り入れやすい

  • むきっとした筋肉がついてきた
  • →筋肉を伸ばしながら使うことで(伸張性収縮)、しなやかな筋肉を作ります

ピラティスを取り入れることで

ピラティスとは、100年ほど前にジョセフピラティス氏によりつくられたメソッドで、ジョージバランシン、マーサグラハムといった名だたるダンサー達と共に進化を遂げてきました。ダンサーに必要な柔軟性、筋力、コントロール力などあらゆる要素にアプローチすることができるピラティスは、身体の使い方の基礎を知ることができるメソッドです。
バーレッスンや基礎練習を繰り返し行っていても、身体を正しく使えていなければ、本来のパフォーマンスを最大に引き出せないどころか、怪我や痛みを引き起こす可能性もでてきます。ピラティスで身体の構造(解剖学)や正しい身体の使い方の基礎を知り、よりよいダンスライフを手にいれていきましょう。また、ダンス指導者のみなさまにとっても、より効果的で実践的な指導、個々に合わせた丁寧な指導を実現するきっかけになることと思います。